くらしのコラム
その距離感で大丈夫?「孫育」における両親と祖父母の関わり

孫ができたというニュースは、祖父母にとって喜びであると同時に、ライフスタイルを考え直すきっかけにもなります。夫婦共働きも増えてきており、祖父母が孫の子育てを手伝うという「孫育」という言葉も耳にするようになりました。そこで「孫育」にどのような形で参加しているのか、または参加したいと考えているのかというアンケート調査を行ってみました。

【質問】
どんな形で孫育に参加されていますか、参加したいとお考えですか?
【回答数】
幼稚園や保育園の送り迎え:9
親が帰宅するまでの面倒:37
宿題や勉強を見てあげる:5
習い事などの送り迎え:1
プチ旅行や観光で社会学習:10
一緒にアウトドアやスポーツ:18
その他:20
増える共働き世帯!両親の負担を減らすために祖父母ができること
アンケートの結果、親が帰宅するまでの面倒をみるという回答が最も多かったです。
・親が共働きの場合は、子供が寂しくないように面倒をみたいと考えています。(20代/男性/パート・アルバイト)
・もしも両親が共働きであれば、保育園の送り迎えとか大変だと知っているので、家で預かって面倒をみます。(50代/男性/専業主婦(主夫))
・あまり出しゃばりすぎないようにしつつ、いつでも必要な時に参加したいと思います。(30代/男性/経営者)
共働きの両親が増えており、負担を軽減してあげたいと考える方が多かったです。また両親が忙しいことで孫が寂しい思いをしないように、孫育に参加したいという意見もありました。祖父母が孫育に関わりすぎることで、両親のストレスになり得ることを注意点として挙げる方もおり、孫の両親と祖父母との間でコミュニケーションを大切にし、適度な距離感を保つことが必要だと考えられます。孫育のために祖父母の金銭の負担や時間的拘束が大きいという問題が取り上げられることもあり、祖父母に負担がかかりすぎないよう配慮することも必要でしょう。
楽しい孫との食事や旅行!祖父母の抱く本音とは
アンケートの結果、親が帰宅するまでの面倒をみるという回答に次いで、一緒にアウトドアやスポーツをする、プチ旅行や観光で社会学習をするという回答が多かったです。
・常に一緒にいて世話するのはつい甘やかしてしまうので教育上どうかと思うが、孫の親が忙しい時に、彼らがなかなか連れて行ってやれないところに日帰り旅行や一泊旅行に連れて行きたい。(40代/女性/正社員)
・孫の育て方にいろいろ口を出すのは、親としても良くは思わないと思うから、教育という意味ではなく、孫と遊ぶくらいの付き合い方がいいと思う。(20代/女性/学生)
・特に口を出さないようにしているのとかかわらないようにしている。トラブルを予防する方が優先。(40代/女性/個人事業主)
旅行などで孫たちと関わりをもてるのが嬉しいという意見もある一方で、頻度としては「たまに」で良いとする意見も多かったです。祖父母にとって孫はかわいい存在ではありますが、祖父母の時間も大切です。そのため孫の両親は何でも頼めるとは考えないほうがよいでしょう。
また教育に対する考え方としては、両親がするものであり祖父母が口を出さないようにしたいという回答が多かったです。それに対して子育ての経験がないため、祖父母から助言を得ることも必要という意見もありました。教育への考え方は個性が強く出るため、両親や祖父母がそれぞれの意見を押し付けるとトラブルになりやすいと考えられます。
適度な距離感が大切!「孫育」部屋を作るための工夫
共働きで仕事が休めない、保育園に入ることができなかったという理由で、孫育に参加する祖父母も多いでしょう。二世帯住宅にリフォームして同居を考えたり、近くに住むことを考える方もいるかもしれません。そんな時でも適度な距離感を保って孫育に参加することが大切です。
面倒をみるときには、自宅の間取りで工夫できることもいろいろあります。キッチンで家事をしながら孫の様子をみることができるようにしたり、リビングには勉強ができる場所や横になって休める畳スペースを設けることなどです。家族それぞれにとって負担のない良好な関係を築くために、生活する場所を見直すことも必要でしょう。
- 調査地域:全国
- 調査対象:年齢不問・男女
- 調査期間:2017年02月22日~2017年03月08日
- 有効回答数:100サンプル
2017.04.08
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