くらしのコラム
窓の結露対策10選|仕組みや起きやすい場所、防止方法とは!

窓の結露は放置しておくとカビやダニが繁殖し、健康被害や建物の腐食につながるおそれがあるため、適切な対策を講じる必要があります。この記事では結露の仕組みなどについて解説するとともに、窓の結露対策に有効な方法を紹介します。
窓の結露はどうして発生する?
結露とは?
結露とは、暖かく湿った空気が冷やされることで、空気中の水蒸気が水に変わる現象のことです。冬場の窓に結露が付着するのは、湿度などの気象条件も影響しますが簡単に言えば、室内の暖かい空気に含まれた水蒸気が、外気の影響で温度が下がっている窓付近で水滴に変わるからです。なお、結露は窓だけに発生する現象ではありません。たとえば、冷たい飲み物が入ったグラスの表面に水滴がつく、マスクの着用や温かい飲み物でメガネがくもる、といったことも結露の発生によるものです。
結露の仕組み
空気は温度が高いほど多くの水蒸気を含むことができ、温度が低くなるほど含められる水分の量が減少します。この空気が含むことのできる水蒸気の量(飽和水蒸気量)は温度によって決まっており、その量を超えると空気中の水分が凝結して水滴になります。これが「結露」です。窓の結露の場合、室内の暖かい空気が冷たい窓ガラスに触れることで温度が下がり、空気中に含みきれなくなった水分が水滴となって窓ガラスに付着します。これが窓ガラスの結露の仕組みです。
結露は冬ばかりでなく、暑い時期にも発生します。梅雨の時期など、気温と湿度の両方が高い夏の冷房時にもエアコンをいれて室温を下げると、空気中に含められる水分の量を超えてしまい、結露が発生しやすくなります。
結露が起きやすい場所
家の中で結露が起きやすい場所には、「温度差が激しい」「風通しが悪い」「湿気が多い」といった特徴があります。特に以下の場所では結露が発生しやすいため注意が必要です。
・ストーブやファンヒーター、加湿器を使用している部屋
・お風呂
・部屋干しをしている部屋
・キッチンやバスルームの天井
・水道の蛇口
・押し入れ
・玄関ドア
・北側の壁
・家具の裏側
・床下 など
窓の結露対策に効果的な方法
家の中には結露が起きやすい場所がいくつかありますが、やはり多くの方が特に対策をするのは、窓の結露ではないでしょうか。ここでは、窓の結露対策に効果的な方法を紹介します。
部屋を換気する

換気は手軽で有効な結露対策です。部屋の窓を開けて新鮮な外気を取り入れたり、調理中や入浴時の浴室は換気扇を回し続けたりすることで、結露の原因となる湿気を追い出せます。寒い冬場は窓を開けると冷気が入るので、窓を閉め切っていることも多いですが、1日2回、朝・夜の10分程度、窓を開けて外気を取り入れることで、室内に湿気がこもるのを防げます。また、サーキュレーターや扇風機で室内の空気を循環させれば、窓周辺の空気だけ冷やされるのを防ぐため窓の結露対策に有効です。
水槽や観葉植物の置き場所を見直す
水槽や観葉植物は結露の原因となる水蒸気を発生させるので、結露の原因になります。そのため、部屋に水槽や観葉植物を置く場合は、換気扇もしくは部屋の扉付近など、過剰となった湿気を換気できる風通しのよいところに設置しましょう。
市販の結露対策グッズを使う
市販の結露対策グッズを活用するのもおすすめです。賃貸物件の場合、窓やサッシそのものの交換ができず、結露を放置してカビだらけになったり劣化したりすると責任を問われる可能性があります。部屋の換気や市販の結露対策グッズを使うことで、こまめに結露対策するのがおすすめです。
気泡緩衝材
梱包などで使われる気泡緩衝材(エアキャップ)を窓に貼ると、結露の予防になります。窓全体に貼ることで、部屋を暖かく保ち、窓の結露の発生を軽減してくれます。気泡緩衝材は100円ショップでも購入できますが、大きい窓や窓の数が多い場合には、ホームセンターで購入したほうが安く抑えられる可能性が高いです。
結露防止スプレー
結露防止スプレーとは、窓ガラスの表面にコーティングを施すことで結露防止の効果があるものです。持続期間は1回の使用で2週間~1か月程度のものが主です。なお、結露防止スプレーは窓ガラスの種類によっては使用できないため、購入時には注意が必要です。
また、結露防止スプレーは中性洗剤と水を10~20:1の割合で混ぜてもつくれます。しかし、持続期間は3日~1週間程度と市販のものよりも短く、こまめに塗布する必要があります。
結露防止シート
結露防止シートは気泡緩衝材同様に窓ガラスに貼ることで、断熱性を高めて結露の発生を防ぎます。窓ガラス専用の結露防止シートのため、デザイン性に優れ、ガラスに貼りやすく、採光性に対応しているものなら窓に貼っても部屋が暗くなりません。また、結露防止スプレーよりも長く効果が持続するのが特長です。ただし、商品によっては使用できないガラスの種類もあるため、事前に確認してから購入しましょう。
吸水テープ
吸水テープとは、窓ガラスの下部に貼り付けるテープのことです。ガラスに発生した結露を吸収し、窓枠やサッシ、床が水滴でぬれるのを防ぎます。つまり、結露を防ぐ効果はありませんが、結露によるカビの発生を防ぐ効果は期待できます。結露防止シートと併用が可能です。ただし、吸水テープは100均でも購入できますが、消耗品で長く使用すると吸水力がなくなり、カビが発生するため、定期的な交換が欠かせません。
断熱カーテン・断熱カーテンライナー
カーテンライナーとは、カーテンの裏や窓枠などに取り付ける、ビニール製のシートのことです。断熱性を持つカーテンやカーテンライナーを使用することで、室内の暖かな空気が冷たい窓に触れる機会を少なくするため、結露の抑制につながります。
除湿器を使う
除湿器を使用するのもひとつの対策法です。除湿器で部屋全体の湿度を下げることができます。ただし、冬に除湿器を使いすぎると部屋が乾燥しすぎてしまうので、気をつけましょう。
また、加湿器を使用する場合には設置場所に注意が必要です。加湿器は断熱性の低い窓近くに設置すると、より結露が発生しやすくなります。加湿器はお部屋の中央に置くことで部屋全体に水蒸気が行き届きやすくなりますが、結露防止の点からも、窓から離れた場所に設置するのがおすすめです。
室温を20度前後に設定する
冬場の室温を20度前後にキープするのも結露対策に有効です。室内外の温度差が大きくなると、結露が発生しやすくなりるため、必要以上に部屋を暖めすぎないことが大切です。暖房器具としては、特に除湿機能が搭載されたエアコンは湿度をコントロールしながら部屋を暖めることができ、結露の発生を防ぐ助けになります。さらに、ホットカーペットや電気毛布を活用すれば、部屋全体を必要以上に暖めず省エネしながら冬の寒さをやわらげることができます。
窓に内窓をつけて窓を二重にする
プラスチックダンボールや中空ポリカーボネートを使って、簡易的な二重窓を設置して結露対策する方法もあります。プラダンやポリカを使って窓を二重構造にすることで空気層ができ、結露を抑制できます。部材はカットして両面テープで窓の内側に貼るだけなので、賃貸物件やマンションでも設置可能です。
リフォームで結露の原因を解決する
窓ガラスの結露に悩まされているならリフォームで解決する方法もあります。たとえば、断熱性能の高い複層ガラスに交換したり、内窓を設置したりすることで結露を抑制できます。また、アルミサッシは温度変化の影響を受けやすいため、窓フレーム(サッシ)部分を含めた窓交換も有効です。断熱性の高いフレームを選べば、結露が発生しづらくなります。
窓の結露を放置するとどうなる?

結露を放置すると、カビやダニが発生しやすくなり、健康への被害や住宅の寿命を縮めるおそれがあります。ここでは結露を放置することで起こりうるデメリットと、結露してしまった窓サッシのお手入れ方法について解説します。
カビ・ダニが発生しやすくなる
結露が発生すると、窓枠や壁紙、カーテンなどにカビやダニが発生しやすくなります。カビやダニが発生した環境下で生活を続けると、アトピー性皮膚炎やぜんそく、シックハウス症候群などの健康被害につながるおそれがあるため、日常的に結露対策をすることが大切です。
特に気をつけたいのが繁殖力の強い「黒カビ」です。窓枠やカーテンなどに黒い点がある場合には、すでに黒カビが発生している可能性が高いため、早期に対処することが重要です。
建物にダメージを与える
結露を放置していると、カビやダニが発生しやすくなるだけでなく、水滴が壁や床などに染み込んで建物が腐食します。特に水に弱い木材を使用する木造住宅は、注意が必要です。床下の土台や柱が腐食すると、家の耐震性や耐久性が低下し、湿った木材を好むシロアリに侵されやすくなります。最悪の状況を避けるためにも結露対策を怠らないことが大切です。
結露してしまった窓サッシのお手入れ方法
結露は放置するとカビの原因になるため、窓ガラスの結露に気づいたらすぐに拭き取ることが重要です。拭き取る際は、タオルや雑巾などを使い、下から上に向かってゆっくりと拭きます。窓が多い場合には、持ち手部分に水をためられるワイパーや吸水性の高い掃除用クロス、スポンジなどを使うのもおすすめです。ある程度拭き取ったら、乾いたタオルや雑巾、または新聞紙で水気をしっかりと拭き取ります。
サッシ部分は、まず砂やホコリ、ゴミを取り除き、次に水でぬらしたやわらかい布やスポンジで汚れを拭き取ります。汚れがひどい場合には、中性洗剤を薄めた水をやわらかい布などになじませてから拭きましょう。汚れが落ちたら洗剤が残らないように水拭きをし、最後に乾いた布で水気をしっかりと拭き取ります。
結露のお悩みには「まるごと断熱リフォーム」がおすすめ!

窓の結露に悩まされているなら、家一棟をまるごと断熱するアイフルホームの「まるごと断熱リフォーム」で、結露やカビ・ダニの心配が少ない快適な住まいへのリフォームがお勧めです。
まるごと断熱リフォームは、冬は暖かく夏は涼しく快適に過ごせる住まいを実現します。さらに、住まい全体が断熱化されたことで窓や壁面の温度が下がりにくく、換気システムによって適度に湿気を外に逃がすため、結露の防止にも繋がります。また、断熱材の効果で室温を一定にキープしやすくなるため、冷暖房機の使用時間が短く、電気代の節約につながります。
また、まるごと断熱リフォームは、住みながらのリフォームが可能です※1。つまり、仮住まいを用意する必要がありません。また、工期目安※2はモデルケース(35坪程度の建物)の場合で約1~2か月と、日常生活への負担も最小限に抑えられます。
※1 事前診断の結果、住みながらの施工ができない場合もございます。
※2 工期目安は断熱リフォームのみの場合です。
ひと部屋断熱リフォーム「ココエコ」や「まど断熱リフォーム」もおすすめ
家の一部だけを耐熱リフォームしたいなら、ひと部屋断熱リフォーム「ココエコ」がおすすめです。ココエコは、ひと部屋単位で外気に面している窓、壁、床を断熱するアイフルホームのリフォームです。ひと部屋単位でに断熱を施せるため、住宅全体をリフォームするよりも費用や時間を大きく削減できます。
また、窓のみのリフォームを検討中なら「まど断熱リフォーム」がぴったりです。まど断熱リフォームには、新しい窓に交換する「リプラス」と、内窓をつくる「インプラス」の2つの方法があります。
窓の結露のお悩みをリフォームで解消しよう!
結露とは、空気中の水蒸気が冷やされることで水滴に変わる現象のことで、特に冬場は外気と近い温度の窓に結露が起きやすいです。このような結露は、放置しておくとカビやダニが発生しやすくなり、最悪の場合、建物の構造部分が腐食するおそれがあります。そのため、紹介した結露対策などをすることが大切です。
リフォームによる結露対策もおすすめです。特におすすめしたいのはアイフルホームの断熱リフォームです。窓の断熱には今なら補助金も利用できます。豊富な施工実績のあるアイフルホームのリフォームなら、ライフスタイルや住宅の悩みをくみ取った高品質な断熱リフォームを実現できます。
2025.03.03
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