和室から洋室にリフォームするポイント!費用や日数、事例などを紹介

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和室から洋室にリフォームするポイント!費用や日数、事例などを紹介

「自宅の和室を、洋室にリフォームできたら使いやすくなりそう」と思っている方は多いのではないでしょうか。本記事では、和室から洋室へのリフォームの主なメリットや費用相場、実際の施工事例をご紹介し、さらに失敗しないためのポイントや補助金の活用方法についても解説します。リフォームの全体像を把握し、快適な住空間を実現しましょう。

和室を洋室にリフォームする主なメリット

和室を洋室にリフォームすることは、重い家具の設置や模様替えがしやすくなる、畳やふすまの手入れが不要になるなど、さまざまなメリットがあります。

重い家具でも跡がつきにくい

洋室のメリットのひとつは、重い物を置いても家具の跡がつきにくいことです。

和室にテーブルやたんすなどの重量のある家具を置くと、畳が凹んでしまうおそれがあります。また、畳の上で家具を引きずると傷がつくだけでなく、毛羽だったりささくれができたりします。

一方、床がフローリングの洋室であれば、重量のあるものを置いても、跡がつきにくいことがメリットです。引きずり跡さえ気をつければ、洋室のほうが家具を設置しやすいです。

模様替えがしやすくなる

洋室のほうが和室よりも模様替えがしやすい点もメリットです。近年の日本の住宅は洋室中心の間取りになっているため、家具やインテリア用品も洋室に合うものが和風のアイテムと比べて、多く販売されています。そのため洋室であれば、豊富な選択肢の中から好みや部屋の雰囲気に合うものを探せます。

また先述の通り、洋室のほうが家具の移動や設置がしやすいため、模様替えも簡単です。部屋のイメージを変えたいと思ったときには、気軽に模様替えをして楽しめます。

メンテナンスが楽になる

和室の場合、天然素材のい草からできている畳は吸湿性が高く、お手入れを怠るとカビやダニが発生してしまいかねません。畳の細かい目はゴミやホコリが溜まりやすく、ダニの栄養源となります。普段のお手入れは、ほうきを使った掃き掃除に加えて、乾いた布での拭き上げが必要です。

ふすまや障子も、しっかりお手入れしないと変色やシミ、カビなどが発生しやすく、こまめなメンテナンスが必要です。また、ふすま紙や障子紙が破れたときには、貼り替えも必要です。

一方、洋室のフローリングは掃除がしやすく、普段のお手入れは掃除機がけとフローリング用ワイパーによる拭き掃除のみで済みます。和室と比べると掃除やメンテナンスに時間がかからず、家事の負担を減らせます。

和室を洋室にリフォームする際の費用相場とポイント

和室を洋室にリフォームする際の費用相場のイメージ

和室を洋室にする場合のリフォーム費用は、工事の内容によって異なります。以下は、工事内容別の費用の目安です。

・床リフォーム:畳からフローリングにする場合は6~8畳で9~40万円、畳からクッションフロアにする場合は6~8畳で8~18万円
・壁リフォーム:壁紙クロスの貼り替えは6畳で4~12万円、塗装は6畳で6~12万円
・天井リフォーム:壁紙の貼り替えは6畳で4~6万円、塗装は3~15万円
・建具リフォーム(ふすまから洋風のドアへ): 引き戸は3~15万円/枚、開き戸は8~15万円/枚
・収納リフォーム(押入れをクローゼットへ):10~50万円
・和室全体を洋室にリフォーム:25~100万円

和室から洋室へのリフォームと一言で言っても、もともとの和室の状態によって費用は異なります。柱や梁が露出した「真壁」で、ふすまや障子、欄間、床の間があるような本格的な和室の場合は、費用が高くつくことが多いです。一方、マンションの和室のように元からクロスを使用した壁で、床は畳敷きの個室をリフォームする場合は、費用を抑えられます。

床(畳からフローリング・クッションフロア)

床のリフォームは、畳からフローリングにする場合と、畳からクッションフロアにする場合とで費用が異なります。フローリングへの張り替えは6~8畳で9~40万円、クッションフロアへの張り替えは6~8畳で8~18万円が目安です。

在来工法の木造住宅だと、下地からやり直さなければならないケースもあり、その場合は大がかりな工事になる可能性があります。また、フローリングは畳よりも厚みがなく薄いので、建具や隣接する部屋とのバランスをみて床の高さを調整する必要もあります。

マンションであれば、下地からやり直すケースが少なく、比較的短期間で工事が完了することが多いです。

和室から洋室にする場合、壁のリフォームは壁紙を貼り替えるのが一般的です。もともとが砂壁や土壁だった場合は、その質感を活かしながら塗装で仕上げる方法もあります。壁紙を貼り替える場合は、6畳で4~12万円程度が相場です。壁を塗装する場合は、6畳で6~12万円程度かかります。

壁の状態によっては、壁紙の貼り替えや塗装の前に下準備が必要です。凹凸をパテで埋めたり、下地板を張って壁をフラットにしたりします。日本家屋の伝統的な建築工法である「真壁」を、洋室で一般的な「大壁」にする場合、間柱や長押(なげし)を壁で隠す工事に追加で費用がかかります。リフォーム費用を抑えたいなら、和室の真壁をそのまま活かしながら洋風に仕上げるのもひとつの手です。木の温かみを感じられる、レトロモダンな雰囲気の洋室が完成します。

天井

天井リフォームの費用の目安は、6畳で壁紙の貼り替えが4~6万円、塗装が3~15万円です。

多くの場合、和室の天井は板張りが採用されています。木目が和の雰囲気をかもし出すため、洋室へのリフォームでは天井を壁紙に変更することが多いです。天井を壁と同様に壁紙仕上げにすれば統一感が出てすっきり見え、費用も抑えられます。

天井をペンキで塗装したり、珪藻土の塗り壁で仕上げたりすることも可能です。ただし、費用は壁紙よりも高くなる可能性があります。

また、天井のリフォームは壁とセットで行うことで、作業の効率化や材料費の削減が可能となり、結果的に安くなることが多いです。

建具

ふすまから洋風ドアへ変更する場合、引き戸へのリフォームは3~15万円/枚、開き戸へのリフォームは8~15万円/枚が相場です。

建具のリフォームは、選ぶ建具や枚数により費用が大きく変わります。ドアの枚数が多い場合や、高級感のあるドアを選ぶ場合は、追加の料金が必要です。

ドアの入れ替えにともない、隣の部屋との間仕切りを変更する場合は、数十万円プラスで必要になることもあります。

収納

押入れをクローゼットにする費用は、10~50万円程度が目安です。

もともとの押入れのレイアウトやサイズをそのまま活用する場合は、費用を安く抑えられます。押入れの中段を外したり、ポールを設置したりする場合もそれほど費用はかかりません。押入れの中に棚を作ったり、ウォークインクローゼットにしたりする場合は、追加の工事が必要になり、その分費用もかかります。

一例として、収納棚の設置は2~5万円、ウォークインクローゼットへの変更は約50万円かかります。

和室から洋室へのリフォームにかかる日数

リフォームのイメージ

和室から洋室へのリフォームに必要な日数は、一般的に以下の通りです。

・畳をフローリングに変更:2日程度
・壁紙の貼り替え:1~2日程度
・和室の全面リフォーム:1週間~

和室を全面的にリフォームする場合の工期は、工事内容により異なります。短いと1週間程度で終了しますが、大がかりな工事が必要であれば数カ月程度かかることもあります。

リフォームで使える補助金

既存住宅の省エネ改修や子育て対応のリフォームをする場合、補助金が使える可能性があります。

国が実施を予定している補助金事業の「住宅省エネ2025キャンペーン」は、新築住宅の省エネ化や、既存住宅の省エネリフォームへの支援を強化するためのものです。和室から洋室へのリフォームでは、このキャンペーンのうち「先進的窓リノベ2025事業」と「子育てグリーン住宅支援事業」を利用できる可能性があります。

「先進的窓リノベ2025事業」は、一定の基準を満たす高性能の断熱窓を設置する工事が対象です。補助額は、リフォーム工事の内容によって異なります。上限は200万円です。

※2025年2月5日時点での情報です。期間や上限、利用条件等の規定があります。
参考:先進的窓リノベ2025事業の概要|経済産業省

「子育てグリーン住宅支援事業」は、開口部の断熱改修、躯体の断熱改修、エコ住宅設備の設置が対象です。リフォームの補助額は工事の内容により異なります。上限は40万円または60万円です。

※2025年2月5日時点での情報です。期間や上限、利用条件等の規定があります。
参考:子育てグリーン住宅支援事業

単に和室から洋室にするだけでは、どちらも補助金の対象にはなりません。ただし、断熱性能アップやエコ住宅設備設置工事なども同時に行う場合、これらの補助金を利用できる可能性がありますので、洋室へのリフォームのついでに補助金を活用して性能向上も検討してみてはいかがでしょうか。

和室から洋室へのリフォームのポイント

和室から洋室へのリフォームのイメージ

和室から洋室へのリフォームは、見た目の変化だけでなく、生活の快適さにも大きく影響します。リフォームをするときは、以下のポイントを押さえておきましょう。

マンションの場合は防音対策も重要

マンションに住んでいる場合は、近隣(特に階下)への生活音の配慮が欠かせません。多くのマンションでは、管理規約の「防音規定」により、フローリングの遮音等級が定められています。一定の基準を満たしていないフローリング材では、管理組合から工事の許可を受けることができません。

特に注意が必要なのは、無垢材のフローリングを使うケースです。無垢材のフローリングは、遮音性能がついていないものが主流です。基準に対応した製品でない場合は、フローリングの下に防音マットを敷く、または二重床にするなどの対策が求められます。

壁紙は目的やライフスタイルを考えて選ぶ

壁紙は、色やデザインのバリエーションが豊富です。機能性も、抗菌・防カビ・消臭・撥水・高耐久性など、さまざまなものがあります。豊富な選択肢の中から壁紙を選ぶときは、リフォーム後の部屋の用途を念頭に置くことが大切です。

たとえば、ペットがいる部屋なら、消臭や高耐久性の壁紙が適しています。子ども部屋なら、抗菌や防カビ、防汚加工が施されたものがおすすめです。大人が寝室として使うなら、落ち着いた色やデザインのものを選びます。

壁紙のサンプルは小さいため、サンプルだけでなく部屋全体に貼ったときのイメージを想像しながら選ぶことも大事です。床やドア、ほかの家具との相性も考慮しながら選びましょう。

押入れをクローゼットにリフォームする場合の注意事項

押入れからクローゼットへのリフォームでは、どのくらいのスペースが必要かを把握しておきましょう。たとえば、引き違いのふすまの扉を開き戸や折れ戸に変える場合は、扉を開くスペースが必要です。開く側には家具や物を置けないので、家具の配置や動線を考え直す必要があるかもしれません。

また、一般的にクローゼットは、扉が密閉性の高いデザインであることが多く、通気性が悪くなりがちです。調湿性や通気性にすぐれた壁紙など、湿気対策ができる素材を選びましょう。

フローリング材の違いを理解して選ぶ

フローリング材には、合板(複合)フローリングと無垢(単層)フローリングの2種類があります。それぞれの特徴やメリット、デメリットを把握したうえで合うものを選びましょう。

合板(複合)フローリングは、合板の上に天然木や化粧シートなどを貼り合わせたものです。コストを抑えられることや、傷や汚れに強いこと、床暖房対応の製品が多いことなどがメリットです。一方、質感は無垢材に比べると劣ります。

無垢(単層)フローリングは、天然木の一枚板を加工したものです。天然木ならではの風合いや質感が魅力ですが、金額は高価です。また、こまめなメンテナンスも欠かせません。

賃貸住宅の場合はリフォームできる?

賃貸住宅で和室を洋室にしたいと思っても、自分で勝手に改造してはいけないのではないかと考えるかと思います。賃貸住宅の和室を洋室に変更できるかはケースバイケースです。

賃貸契約を確認

まずは賃貸の契約書を確認しましょう。賃貸借契約には契約終了時に賃借物件を契約開始時の状態に戻す義務がある「原状回復義務」がありますので、どこまで改修が可能なのかが記載されているかもしれません。

管理会社または大家さんに相談

賃貸契約書で明確でない場合や、希望する変更が許可されているか不明な場合は、必ず管理会社または大家さんに相談しましょう。無断でリフォームを行ってしまうと、退去時にトラブルになる可能性があります。

賃貸でDIYで洋室にするには

賃貸住宅でDIYするには、賃貸住宅では原状回復が求められるため、畳や襖を傷つけずに施工して、元に戻すことができる材料を使用する次のような方法を選ぶ必要があります。

  • フロアタイルやフローリングカーペットの利用 畳の上に敷くだけで洋室の雰囲気に。
  • 壁紙の上から貼れてはがせる壁紙 元の壁紙を剥がさずに、簡単にイメージチェンジできます。
  • 襖紙の上から貼れてはがせるシート 襖紙を剥がさずに、洋風デザインにできます。

賃貸住宅の和室を洋室にリフォームする場合には、賃貸契約の内容を確認し、管理会社・大家さんの許可を得た上で、適切な方法で行いましょう。

和室を洋室にリフォームした事例

最後に、和室を洋室にリフォームして心地よい空間を実現させたアイフルホームの事例を2つ紹介します。

広々とした居心地の良い空間へ

親子3人が暮らす築40年以上の家を、断熱性を高めて快適な空間へとリフォームした事例です。台所と和室、それぞれ分かれていた部屋を、一体感のあるLDKにすることで広々とした居心地の良い空間になりました。また、お母様の和室は洋室に変更し生活しやすくなっています。畳はフローリングに、収納はクローゼットにリフォームし、使いやすく明るい雰囲気の部屋に生まれ変わりました。

親子3人が安心して快適に暮らせる空間へ|アイフルホーム

和室の壁を撤去して広々としたリビングへ

築45年の中古住宅を大規模リノベーションし、こだわりのマイホームを完成させた事例です。ダイニング・和室・洋室をワンフロアにすることで、広々としたLDKが実現しました。和室だったスペースはリビングの畳コーナーとなり、くつろげる空間となっています。このように、隣の部屋との壁を撤去してひとつのLDKにするリフォームは、和室を洋室に変更する際によく見られる事例です。

また、別の和室の押入れはクローゼットに作り替え、大容量の収納スペースを実現させています。

解放感あふれる広々リビングと奥様こだわりの収納|アイフルホーム

和室を理想の洋室にリフォームしよう!

和室を洋室にリフォームすれば、模様替えや家具の移動が楽になり、日々の掃除やメンテナンスの煩わしさも軽減し、使い勝手をよくするなど、さまざまなメリットがあります。
リフォームの際には、信頼できる施工業者に依頼することが大切です。アイフルホームは新築とリフォームの両方の豊富な実績を持ち、単に古くなった住まいを新しくするのではなく、個々のライフスタイルに合わせた、快適な空間を実現できるリフォームを提案しています。和室のリフォームをお考えであれば、ぜひお気軽にアイフルホームにご相談ください。

2025.03.05

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